2015年09月26日

ちょこハリ #7穏やかで、しっかりとした施術

皆さん、こんにちは。
りんたパパです。


先週末のリレーフォーライフとちぎでの施術体験会や、本日初診でお見えになった患者様から頂いた感想で、
「鍼の施術って、もっと刺激の強いものかと思っていましたが、とても穏やかなものなんですね。」
というものがありました。

これって、意外と誤解されているものなんですね。
「鍼で刺す」
と聞くと、
「痛そう」
「こわい」
と感じられる方も多いと思います。

また、「治療院」についても、テレビに出てくる、整体やカイロプラクティック(足つぼマッサージやなんかもいっしょくたにして)のゴツい先生のイメージで、
「バキバキッとねじられそう」
「痛い目にあわされそう」
「マッサージや関節の運動を無理やりされるんじゃないか」
「終わった直後は良くっても、翌日になったら揉み返しが出てくるんじゃないか」
なんて方もおられるようです。

意外と知られていませんが、鍼の施術は、実は大変穏やかで、体への侵襲(しんしゅう:組織を傷つけ、損傷させること)も少ない治療方法なんです。

お医者さんや看護師さんが用いる注射器は、血管の中に薬液を注入したり、採血するために血管壁を破って進入する必要があるため、先端が刃物のようになっています。
それに対して、私たち鍼灸師が使う鍼は、組織を傷つける必要がないため、組織をかいくぐって目的の深度に達すれば良いため、細くて丸みのある、松の葉っぱのような形状をしています。
(グーグルなどの検索サイトで、「鍼 形状 注射針」と入れて画像を検索すると、多くのサイトで比較された画像をご覧頂くことができます。)

そのため、体表面から深いところにある筋肉をほぐす治療を行う場合でも、皮膚から浅い部分の筋肉を貫いて(その場合でも筋線維をかき分けて奥に進むことは言うまでもありません)目的の筋肉に達する際にも最小限の侵襲で済みます。
これに対して、表面から押したり、揉んだりする施術では、浅い部分にある組織を挫滅させてしまうリスクが高くなるんですね。ましてや未熟な施術者によって、力任せにもまれた日には・・・大変です。


さらに、鍼灸の刺激は、加えた刺激そのものは小さくても、自律神経系を介して全身に影響を及ぼします。
したがって、穏やかな施術であっても、その効果は大きく、また持続性もあると言えます。

ある鍼灸の研究者でもある偉大な治療家※は、鍼の効果を「ゆるぎ石」に例えました。
数十トンもある巨大な石を人の手で押しても簡単に動きません。
しかし、その揺れを感じつつ、タイミングを合わせて力を加えていくと、おおきく揺らぎ始め、動かすことができる。
鍼の効果も、小さな刺激を適切に加えることで大きな変化として表すことができるんですね。
(※NHKの生活ほっとモーニングなどにも出ておられた、西條一止:にしじょう かずし先生です。ちなみにりんたパパは西條先生が初代校長を務めた鍼灸学校に通っていました・・・直接は教わりませんでしたが、学究的な校風は西條先生の思想が随所に残っていましたよ)


穏やかだけれども、しっかりと変化を実感できる。
それぞれの方の、その時の心身のコンディションに応じた治療が組み立てられる。
そんな鍼灸の素晴らしさを、ぜひ多くの方に知って頂きたいと願っています。

それでは、また。
りんたパパでした。
posted by りんたパパ at 15:47| 栃木 ☁| Comment(0) | ちょこハリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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